全共通事項:比較条件
今回のすべての検証においての比較条件です。
使用するPCは毎回おなじみの自作機になります。
スペックはこちらです。
CPU:Ryzen 9800X3D
マザーボード:X870E Nova WiFi
メモリ:DDR5-6000 32GB×2
グラボ:RADEON RX7900XTX
電源:RM1000x -2024-
SSD:システム用1TB+ゲーム用・データ用に4TBずつ
OS:windows11 24H2
使用計測ソフト:CapFrameX
比較条件はこちらです。

この状態でそれぞれの検証を行っていきました。
第一弾検証:Ver.1.020.00.00の内容
アップデート1.02は武器類や新型モンスターなどの追加がメインとなっていますが、ベンチマークをやってるこちらからするとと気になる文言がありました。

テクスチャストリームによるVRAM使用量の低減とあります。
これでどれだけVRAMが減るのか、少々気になるところではあります。
更には予測VRAM値の修正も行うとのことでした。

まぁ、確かにそもそも論で予測VRAMがこの状態にも関わらず、

実態をCapframeXで計測したらこのように平均15.52GBも消費してましたからね。
変だなとは思ってましたがやっぱ不具合だったんですね…。
というわけで、これらが実際どう変わったのか、検証していきます。

更にはFSR4に対応するなどしていますが、これはRX9000番代以上と表記されています。
果たしてこれは本当なのか、RX7900XTXを使用しているこちらからすると気になります。
まずFSRですが、このようにRX7900XTXの場合FSR4を起動出来ません。

あくまでも3.1.3のままでした。
ただフレーム生成とアップスケーリングがバラバラにできるようになったので、DLSSのできない旧世代のGeForceだと恩恵は大きいかもしれません。
実際問題FSR4最大の魅力であるAI補正によるアップスケーリングには対応できないためしょうがないといえばそうなんですけどね。
では、ここからは実際の計測結果を見ていきましょう。

FPS値は、ほぼ前バージョンと差はありませんが、1%LOWに関しては大きく上がっており、レイトレありで約11%、レイトレなしでも約5.7%の上昇となっています。
また、レイトレ有無でのFPS比較についても、前バージョンだと平均で5.2%の開きがあったものが、今回は3.3%まで差が詰まっています。
かなりレイトレに対して力を入れたと言ってもいいでしょう。

で、気になるVRAM使用量。
な、なんということでしょう!
あのモンハンワイルズが、激重だったこのゲームのVRAMが、ついに平均使用量が最大で16GBまで減っています!
レイトレありでも平均だと16GBを切っており、レイトレなしの場合だと、なんと最大でも16GBを切ります!
ここまで下がるのは予想外でした。
率にして10%近くの低下となります。
前バージョンが18GBくらい食っていたので大幅な低下であることがよくわかりますね。
これならばVRAM16GBのグラボを積んだマシンでも安心して回すことが可能です。
ちなみにレイトレ有無での使用量の差は、前回が2%近くだったのに対し、今回は1%未満まで低下しており、これもレイトレ最適化が行われている形といっていいと思います。
予測VRAM使用量の乖離についてですが、まずはレイトレありの時の予測値がこれです。

それに対して実際の使用量は平均14.82GBでした。

一方のレイトレなしの場合の予測値がこれです。

実際の使用量は14.92GBとなっており、乖離は相変わらず起きています。

ただ極端な乖離というのは避けられたかな、という印象は持ちます。

メモリ使用量も、大幅な低下が見られました。
最大も平均も5GB未満に収まっており、前バージョンで6GB以上食っていたものもだいぶ低下しています。
率にして約25%ほどの低下となっています。
一方で何故か使用量自体はレイトレなしの方が食っており、レイトレ有無で比較すると、前回は誤差範囲だった使用量も今回は2.5%の開きが発生しました。
普通レイトレのほうが食う気がするんですが、不思議です。
第二弾検証:Ver.1.020.01.00
アップデート以降クラッシュしたという噂が出始めました。
この修正パッチは、ボウガン周りでFPSが落ちることに対するパッチです。
そこで、まずは自分の環境下で修正パッチを当てたあとどうなったのかを調査してみました。

まずはシェーダーに関して。
シェーダーコンパイル中の様子を、CapFrameXで計測しました。

結果としてこのとき4KとはいえVRAMを8.8GBほど使用していました。
ただしシェーダーコンパイルは基本大規模アップデートによってのみ起きるため、その後はVRAMは落ち着いてくると考えられます。

FPS値は、平均1.5%、1%LOWで6.2%ほど低下が見られました。
しかし極端に気になるかと言われるとそうでもありませんでした。

VRAM使用量は、何故かよりダイエットに成功しており、更に2%ほど使用量が低下していました。
特段いじってないとのことですが、FPSの低下はこれが起因している可能性があるかと思います。

メモリ使用量の差は、ほとんど誤差範囲内で収まっています。
特段メモリについては変化はないと見ていいでしょう。
このように自分の環境下では問題ありませんでした。
こうしたクラッシュなどの話が出るとパニックになるかと思いますが、一度皆さん落ち着いて一次情報からの情報提供を待ちましょう。
第三段検証:Ver.1.020.02.00
この修正パッチ後、自分のCPU利用率が一気に上昇しました。
テストでベンチ計測と思い、拠点を60秒間歩きました。
その結果がこちらです。

VRAMはそれほど悪くありません。
むしろここで問題になるのはCPUの使用率です。

自分のPCはRyzen9800X3Dを使っています。
が、それでも使用率が平均69%、最大88%に向上しています。
全スレッドで見ると平均83%、最大97%とかなりやばいです。
明らかにCPUがボトルネックになっています。
シェーダーやった直後だからかと思い、もう一度やったら下記の結果でした。

ちなみにこちらが前のパッチの際のデータです。

明らかに使用率が上昇したのがわかります。
更には電力消費量も増大しており、正直言うとかなり最適化不足を疑わざるを得ないパッチかと思われました。
第四段検証:解決策発見
翌日、CPUについて改善策が見つかりました。
ひょっとしたら皆さんのCPU利用率の高さもこれで解決できるかもしれません。
やり方は簡単です。
まずオプションにいくと、この項目があります。

そう、フレームレートの無制限設定です。
これが結構なガンでした。
これの設定をオフにします。
するとCPU利用率が激減しました。
比較条件としては同じように拠点を60秒間回ってみました。
その結果がこちらです。


CPUロードが単独だと平均49%、最大72%と前回計測時の平均75%、最大95%から大幅に改善します。
更には全スレッドでも最大値は94%から98%に上昇したものの、平均値は85%から72%に大幅に低減しています。
電力消費量も最大で9W、平均でも20W近くの低下となっているなど、大幅な変化が見られました。
VRAMの使用量も平均並みに戻っているなど、設定を変更することで改善が出来ました。
FPSについてもFSRを用いていることもあり上限設定を超えた値を出すことが可能になっています。
このようになんとか解決策を見出すことが出来ました。
結果的にはこのようにVRAMの使用量は大幅に低減しており、かなり快適に遊ぶことが可能になっていると考えます。
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