モンハンワイルズ、FF14他主要ゲームで実プレイやベンチマーク、そして配信の負荷を計測! FPS、VRAM、メモリ使用量を実測比較! 実はこのゲームは重いかも?

今回のベンチマークは様々なゲームのバニラ、OBS起動時、OBS+モーキャプソフト起動時でのFPS、VRAM使用量、メモリ使用量を比較しました。

比較条件は下記のとおりです。

今回使用するPCは下記のとおりです。

今回は4個のゲームと4個のベンチマークで詳細をチェックしました。

1.アリス・ギア・アイギス

何故このゲームやるかといえば超軽量+FPSリミッターがないため最大限の出力を見るのに最適だからです。

まずはFPS値。

見ていただくとわかるようにOBSを起動すると一気にFPSがガタ落ちします。
OBS起動するだけで約半分までFPSが落ちます。
モーキャプソフトを起動すると更に落ちてOBSのみの9割、バニラ状態と比較すると47%まで低下します。

VRAM使用量

こちらはOBS起動だけなら16%の向上で済みますが、モーキャプソフトを使うと一気に使用量が増大します。
OBS起動したのみと比較して45%増、バニラと比較すると68%の増加とかなりバカになりません。
特に全部盛りの場合だとVRAM使用量が12GB近くになり、更には一部では16GBを超えるなど、4kでやるにしても結構やばい数値になることがよくわかります。

メモリ使用量

これに関してはOBSを起動すると93%に低下しています。
VRAMを最優先で食うことによってリソースの再分配が起きた結果と考えられます。
ただしモーキャプソフトを使用すると10%増、バニラと比較して3%の増加となり、メモリだけでもまかないきれないことがわかります。

2.FF7リバース

FPS値

FPSはほぼ上限の120FPSに張り付いていますが、最初のそんなに人のいない空間での計測であるため、街並みに行ったときにどうなるかはわかりません。

VRAM使用量

OBSの起動で約10%使用量が増加しますが、モーキャプソフトを起動するとOBS単独と比べると3%ほど低下します。
それでもバニラと比べると6.4%の増加と重くなることには変わりありません。

メモリ使用量

これに関してはバニラが一番重い結果となりました。
バニラの場合OBSなどVRAMを最優先で食うソフトが起動していないことが大きな要因と考えられます。

3.ストリートファイター6

FPS値

対戦ではほぼ上限に張り付いていますが、OBSを起動すると特にバトルハブでの低下が顕著です。
バトルハブは人数も多くその影響が表れた結果といえます。
ただFPSの低下は全部盛りと比較しても10%未満に収まっており、配信をしながらプレーする分にも支障はないかと思います。

対戦時フレームタイム

最大値が60msと非常に高くなっているのがわかると思います。
この部分は一体何かを示したかというと…

CapFrameXの結果ですが同じところで結果が出ています。
このときはKO演出の結果です。
通常の対戦時ではほぼフレームタイムでのラグは発生していないので問題はないかと思います。

VRAM使用量

全部盛りで10%の増加と増加幅そのものはそこまで多くないのですが、平均14GB、対戦時でもOBSなど全部盛りで13GBも食っており、実は結構なハイスペックが4kだと求められることがわかります。

メモリ使用量

FF7リバースと同様にバニラで比較的高めに設定されていますが、OBSを起動してもほぼ変化がなく安定しています。
VRAMが多ければメモリについてはさほど気にしなくても大丈夫だと思います。

こちらについてはこちらの切り抜きショートも御覧ください。

4.サイバーパンク2077ベンチマーク

今回はレイトレの有無やフレーム補完のありなしでも比較してみました。
今回のフレーム補完はRADEON環境ですのでFSR3.0を用いた形になります。

FPS値

RADEONはやはりレイトレ弱いこともあってレイトレ盛だとFPSは控えめですが、バニラと比較しても全部盛りは26%も落ちており、このゲームもやはりFPSの低下は避けられません。
レイトレを切った場合はバニラと全部盛り比較で28%も低下しており、配信環境で考えると結構厳しめなFPSになることがわかります。

VRAM使用量

バニラの状態で比較してみるとよくわかるのですが、実はFSRなどのフレーム補完やレイトレ自体がめちゃくちゃVRAMを食ってることがわかります
全部盛りとレイトレ・FSRをカットした状態とで3GB近い差が生じていることから、この手の補完は今では確かに主流になっているものの、VRAMにもかなりの負荷をかけていることがわかるかと思います。

メモリ使用量

これに関してもご多分に漏れずバニラが一番重い傾向が強いです。
しかしやはり重量級ゲームということもあって4GB以上消耗しており、かなり重いことがよくわかります。

5.黒神話悟空ベンチマーク

今後世の中のゲームエンジンの主流になると考えられるアンリアルエンジン5を搭載したゲームだから追加しました。

FPS値

このゲームのレイトレはNVIDIAのリアルタイムレイトレーシングを用いているようで、それについてはサイパンと同様と言えます。
UE5の特性でもあるレイトレの重さも如実に出ていると言えます。
その結果レイトレを起動した際のFPSはレイトレなしの約1/3~1/4程度となっております。

VRAM使用量

かなりの美麗映像にも関わらず使用量は2~7%前後の間で推移しており、ほぼ差がありません。
更にはVRAM使用量そのものもそこまで大きくない、というのが一番の驚きです。
UE5が如何に安定して動くか、同時に想像以上に軽いか、ということを見せつけられました。

メモリ使用量

こちらはレイトレなしの場合だと3%未満に収まっていますが、レイトレありの場合最大で14%の開きがあります。
ですが使用量は4GB未満とこれもVRAM同様に軽く、極端な読み込みなどをしない形が如何に取られているかを印象付けるには十分な結果となりました。

6.FF14黄金ベンチマーク

FPS値

OBSを起動したりモーキャプ入れたりしても10%以内の変動で収まっており、比較的影響が出ない範囲に収まっているのがわかります。

VRAM使用量

これもほぼ上昇幅は見受けられませんでした。
これについてはFF14が現代化改修が行われ続けているDirectX11であることもあり、VRAM使用量の制限などがある可能性があります。
また全体を通して最適化がなされている結果かもしれません。

メモリ使用量

これに至ってはVRAM以上に差がなく、誤差範囲に収まっているのがわかります。

レポート上スコア

バニラやOBSのみだと2万を超えたスコアを出していますが、その後他のソフトを起動しても誤差はFPS同様10%未満で収まっています。

レポート上FPS値

これもほぼ誤差範囲でした。

7.FF15ベンチマーク

今までは実機計測でしたが安定しないことが多いため、安定性を重視して今回からベンチマークを使用することにしました。

FPS値

思ったより伸びないのはこのゲームが重いのもありますが、当時FSRやDLSSがないためこのゲーム自体に実装されていないことが響いた結果といえます。
OBSのみだと5%程度の低下で済みますが、全部盛りにした瞬間一気にバニラの80%まで低下します。
これに内蔵されてるルミナスエンジン自体が複雑な演算処理を常時行う無茶苦茶な設定をしてることも影響してるかもしれません。

VRAM使用量

バニラでも12.284GB、全部盛りで14.466GBと約17%も使用量が増加します。
古いゲームだけどオープンワールドでとにかく広大なテクスチャが売りのゲームかつルミナスエンジンがそういう作りなために、とにかくVRAM食いなところにOBSなどを使うことでVRAMの食い合いが発生し、これだけの使用量になっていると考えていいでしょう。

メモリ使用量

ほぼこれについては差がありませんでしたが、近年の大作ゲーム並みに食ってるのがよくわかります。

8.モンハンワイルズ

2025年5月28日にアップデートが行われた結果、あまりにも数値が変わってしまったために再検証を行いました。
今回はウルトラプリセットで固定ですが、レイトレのオンオフでどの程度変わるのかを調査しました。

FPS値

今回のアップデートで大幅にFPSが向上しており、100を上回ることも珍しくなくなりました。
OBSを起動するとレイトレありで約7%、レイトレ無しで約9%の低下となり、全部盛りの場合だとレイトレありで11%、レイトレなしだと13%ほどの低下となります。
レイトレの有無による差についてですが、これはサイパンや黒神話悟空並みに極端ではなく5~7%程度の差に収まっており、リアルタイムレイトレでなければ割とRADEONでもレイトレ環境で戦えることを実証付ける結果と言えます。
ただRADEONでは新作のRX9070XTとかでない限りレイトレについてはまだ厳しいと見たほうが良さそうですね。

VRAM使用量

こちらに関してもかなりの改善が見られ、全部盛りでも20GBを超えることがなくなりました。
かなりの最適化がアップデートで測られた結果と言えるでしょう。
バニラと全部盛りとでVRAM使用量の差を見てみるとレイトレありで10%、レイトレなしで15%の差となりました。
ただ同条件でレイトレの有無で比較するとほぼ誤差範囲内に収まっており、レイトレに関してはこのゲームについてはそれほど気にしなくてもいいかもしれません。

メモリ使用量

バニラの結果がだいぶ差が出ました。
レイトレがない状態だと6割まで落ちていました。
ちなみに他の条件でのレイトレ有無の差はほぼ誤差範囲です。
使用量そのものはソフトを多重起動させるだけどんどん下がっていき、全部盛りの場合レイトレありだと4割、レイトレなしだと7割に低下しています。
アップデートに伴いかなり配信には優しくなったと思う結果だと感じられます。

9.モンハンワイルズ実配信

気になったので実配信して負荷テストを行いました。

FPS値

実際の起動前の状態よりも更に低下しています。
平均で約3%、1%LOWだと約8%の低下となり、100FPSを割るといった事象が起きます。
つまり待機状態で60FPSギリギリの場合配信を行えばこのくらいは下がるという認識でいたほうがいいです。
レイトレ有無で5%の差が見受けられましたので、FPSを少しでも上げたい場合はレイトレはカットしたほうがいいかと思います。

VRAM使用量

ついに20GBの大台を突破したケースが出ました。
平均でも3~4%、レイトレの有無では1%の差程度ですが、20GBを超えるVRAM使用となってくると話が色々と変わってきます。
現状20GBを超えるVRAMを持つのはこの原稿を書いた段階ではRTX4090、RTX5090、RX7900XTXの三種類くらいです。
ほかは16GBが主流となっています。
VRAMが足りなくなった場合はメインメモリへと移送されますが、それでもスワップなどが起きる可能性が高く、このゲームをウルトラ全部盛りで配信は正直この三種類のグラボ以外では非現実的と言わざるを得ません。
VRAMを如何に節約するかとなってくると基本的にはプリセットの低下やレイトレのオフ、VRAMを食う要素のできる限りの排除、これが出来ないと配信中に落ちるなどそういった可能性が考えられます
少なくとも4kではかなり厳しい結果になったと言わざるを得ないでしょう。

メモリ使用量

これについても大幅な上昇が見受けられました。
約5GBクラスだったものが7.5GBクラスまで上昇しており、約53~55%の上昇となっております
レイトレの有無では3%程度の誤差しかありません。
即ちこれなにを意味するかといえば、たとえグラボがVRAM足りなくてメモリに回したとしても、今度はメモリが足りないという事態も起きかねないということです。
そうなってきた場合配信の強制遮断もありますが、PCそのものがタイムアウトするなどの事態となりかねず、このゲームをやるにはかなりの大容量メモリがあったほうが無難だといえます。

10.まとめ

全データのFPS値平均はこうなりました。

OBS起動でバニラと比較してレイトレありで約40%、レイトレなしだと約24%の低下となり、全部起動でレイトレの有無問わず30%までFPSが落ちており、VRAMの食い合いが起こっているのがわかります。
レイトレの有無でもかなりのFPS差が出ており、バニラと全部盛りだと18%ほどの差、OBSのみの場合46%も差が出ました。

VRAM使用量平均

全起動するとレイトレの有無に関わらず13~14%も上昇し、今回の平均で配信環境まで整えると14GB以上使用する結果となりました。

メモリ使用量平均

バニラが一番重く、OBSがVRAMを最優先で食っていることがよくわかります。
FPSとか設定落とさないでやるにはメモリの使用量をあげるしかないわけですが、それをやると今度はPCやゲームそのものが不安定化する可能性が高いため、正直配信とゲームの設定についてはトレードオフにあると言わざるを得ないと考えます。

基本的にこれらのデータからも昨今はVRAM16GBが標準型になっていますが、全体的にギリギリ、ないしは足りないといった事象が起こっており、今後AAAタイトルで全部盛り+配信となるとかなりカツカツな環境にならざるを得ないのが実情と言えるのではないでしょうか。
できるだけ多めのVRAMを積んだグラボを選んだほうが今後はいいかもしれません。

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