先日いつの間にかリリースされたADRENALIN25.6.1、これはRX9060や9070への最適化がメインの対応となっています。
今回はこのバージョンと前のバージョンである25.5.1でどう違うのかを検証していきます。
比較条件はこんな感じです。

使用PCスペックは下記のとおりです。

1.サイバーパンク2077

ベンチマークのFPS値です。
バージョンアップで低下していますが、その低下幅はレイトレありだと7%、レイトレなしだと10%以上とだいぶ差が開きました。

VRAM使用量も同様です。
今回はかなり低下しており、約3.5~5%の低下となっています。
このVRAMの低下がFPSの低下に結びついた可能性はあります。

ベンチマークのメモリ使用量がこれです。
これは増加していますが、レイトレありで6~8%、レイトレなしだとほぼ誤差となっており、これも極端に差が出ました。
今回からは実プレイでも検証しました。
レイトレの重いタイトルが実ゲーム検証でなかったことが理由です。
今回は、結構光が散乱してるアパートの中、及び朝の街中を歩いて効果を検証しました。
またフレームジェネレーションは有効にしてあります。

FPS値はだいたいベンチマークと似たような結果です。
レイトレを入れると60FPSを下回りますが、ラスタの場合だと200FPSに達することもあります。
レイトレ有無で比較するとレイトレありと比べ、ラスタだと3.4倍にも達します。
ほぼベンチマークと同等の結果と言えます。

VRAM使用量は時間帯によるのかもしれませんが、ベンチマークより少し軽かったです。
ただしレイトレ有無の比較で差は15%も出ており、ベンチマークより4%程差は増えています。

最後にメモリ使用量。
これはレイトレがあってもなくても差はほとんどありません。
5GBを下回るくらいに収まっており、比較的軽いことがわかります。
2.黒神話悟空ベンチ

FPS値はレイトレありだと1.5~3.5%の向上ですが、レイトレなしだと1.5%~3.5%の低下となりました。
レイトレ有無でだいぶ明暗が別れました。

VRAM使用量は5~8%の低下となっており、アンリアルエンジン5がよりPCに優しくなったと言えるでしょう。
最適化が上手く進んでいるといってもいいかもしれません。

メモリ使用量はレイトレ無しで1.5%低下しましたが、ほぼ誤差範囲内に収まっています。
3.FF14黄金ベンチマーク

FPS値は全くと言っていいほど変化がありません。
ここまでないのは正直驚きます。

でもVRAM使用量は話は別です。
なんと11.5%も減少しています。
FPSが変わらないのに、ここまで使用量が下がるのはかなり最適化が進んだ証拠と言えるでしょう。

メモリ使用量はほぼ誤差です。
若干低下しましたが、その範囲は1%未満となっております。

レポート上スコアについても誤差範囲内です。
何しろ差が0.1%しかありません。

レポート上FPSも同様です。
これも誤差0.1%に収まっています。
4.FF15ベンチマーク

FPS値はFF14と違って2%の上昇となっています。
ただ1%LOWは5%も低下してるのは少し気がかりです。

VRAM使用量はFF14と同様に低下が見られました。
率は約5%なので14ほど極端ではないです。

メモリ使用量は1%程度の上昇ですが、ほぼ誤差範囲内です。

ベンチマークスコアは、FPSが上がった分向上していますが、それほど差は大きくありません。
5.アリス・ギア・アイギス

FPS値は、ついに指揮官モードで800FPSを超えました。
全体平均でも664.5FPSを記録しており、上昇幅は8.4%となっております。
かなりの上昇幅といえるのではないでしょうか。

RAM使用量は、前回に比べて最大値約7.5%、平均約5%の上昇です。
全部の値でVRAMが6GB台になることがなかったため、少し重くなったかなという感じです。
FPSの上昇はこれが影響している可能性が高いです。

メモリ使用量は8%ほどの低下となりました。
0.1GBほど低下しており、メモリよりもVRAMを積極利用する形になっているようです。
6.ストリートファイター6

FPS値は、バトルハブを除けば上限値に張り付いています。
ただ上昇幅は1%程度で推移しており、差は微妙です。

対戦フレームタイムは、1%LOWで少し差が出ましたが、極端な変化にはなっていません。

VRAM使用量は対戦、バトルハブでの使用量が大幅に上昇しています。
特に対戦で今まで12GB未満で済んでいたものが13GBクラスになったので、グラボのVRAMは最高環境でやるなら16GBは必須と言えるでしょう。
ワールドツアーについてはほぼ差がありませんでした。

メモリ使用量は平均では誤差範囲ですが、最大値だと2%ほど上昇しています。
それでも3GBくらいなのでそこまで気にはならないと思います。
VRAMの使用量がだいぶ増えており、12GBのグラボでやっている方は要注意です。
場合によっては設定を落とすなどそうした対応が必要になるかと思います。
7.モンハンワイルズ

FPS値は若干の低下が見られます。
しかしレイトレありだとほぼ誤差なのに対し、レイトレなしだと2.5%までその差は開きます。
また、レイトレ有無での差についても25.5.1では約7.5%だったものが、今回だと約5.2%まで差が詰まっているのも特徴です。

RAM使用量は上昇しました。
しかしレイトレありで5~6%の上昇に対し、レイトレなしだと8~9%の上昇になっており、これもレイトレの有無で差が大きく出ました。
どちらにせよバージョンアップでVRAMをより消耗する形になり、19GBに迫る勢いなのはゲームとしてはあまり歓迎できる結果とは言えません。

メモリ使用量はレイトレありのときに44%の低下、レイトレなしだと10%の低下になっています。
レイトレありの時が極端にメモリを以前使っていた可能性も高いため、参考程度にはなってしまいますが、メモリが低下しているのは確かです。
8.FF16体験版
今回から比較に追加したタイトルです。
アンリアルエンジン4の改良版で作られているという汎用性がありながら、まぁまぁ重いゲームです。
同時にFF7リバースと異なり、上限FPSが240です。
そのためベンチマークには最適と言えます。

FPS値は最初の召喚獣戦と、城内を60秒間回り続けた値を計測し、それを平均化しました。
結果としてはフレームジェネレーションを入れているからというのもありますが、130FPSを超える値を出しました。
特に城内のように人がいっぱいいる場所でも、160FPSを超えることができました。
ただ上限には到底及ばないこともよくわかりました。

気になるVRAM使用量ですが、4k最高設定でも15GBちょっとしかいかないなど思ったより軽いです。
だいたいFF7リバースと同じくらいです。
思ったより軽いのに驚きました。

メモリ使用量は平均5GB台と結構食います。
ある程度VRAMの部分をメモリでまかなっているのかもしれません。
9.アーマード・コア6
このゲームも今回から追加です。
上限120FPSですが、このゲームにはアップスケーリングがありません。
そのため純粋なグラボパワーで勝負する形になります。

FPS値はガレージでパーツをいじった後、戦闘はテスターACくんをぶん殴りにいきました。
結果として上限にはいきませんでしたが、これくらい出れば十分ともいえます。

VRAM使用量は、最高設定で11GB台と非常に軽いのが驚きです。
最適化は相当上手く行っていると思います。

メモリ使用量は、約4.5から4.6GB台となっており、全体を通してそこまで差は出ませんでした。
当初からかなり最適化が上手く行っていると評判のゲームでしたが、ここまで上手く行ってるのは予想外でした。
これならミドルハイクラスのPCでもサクサク動くことが予測されます。
10.デビルメイクライ5
REエンジンの軽量枠として参戦させました。

FPS値は垂直同期をオフにしてリミッターを外し、ミッション1のムービーと戦闘を計測しました。
4kで戦闘で195FPSなど桁外れの値を叩き出します。
軽量設計がしっかり生かされているとよくわかります。

VRAM使用量は、最大で11.16GBと近年のREエンジン作品より遥かに軽量です。

メモリ使用量も、2GB台と非常にシンプルです。
負荷はほとんどないと言ってもいいでしょう。
ロングセラーモデルのこのゲーム。
この軽さもある意味でウケる要因なのかもしれません。
11.シティーズスカイライン2
激重ゲームの代表格として評判ですが、3500人程度に成長させた街の様子を見ながら計測しました。

FPS値は、40FPSにすら届きません。
DLSSには対応していますが、FSRには対応していないためRADEONにとってはグラボのパワーが完全に試されるゲームと言えます。

VRAM使用量は、14GB台となっていますが、今回計測した都市が3500人規模の街だったので、これが増えてくるとどうなるかわからないのが怖いです。

メモリ使用量は、4GB台だったので思ったより軽量でした。
メモリには比較的優しいゲームなのかもしれませんが、これも都市が巨大化するとどうなるか怖いです。
シミュレーションだからFPSはそれほどいらないとはいえ、これだけしかないとちょっと不安になります。
12.まとめ
まずはベンチマークのまとめです。

FPS値は少し低下しましたが、レイトレのありとなしでだいぶ差があります。
レイトレありの場合は誤差範囲、レイトレなしの場合は約4%の低下となっています。
また、レイトレ有無のFPSの差も25.5.1のときは約65%だったものが、今回は58.7%まで低下しています。
レイトレにかなり力を入れたアップデートといえます。

VRAM使用量はレイトレを入れても入れてなくても、約7%ほど低下しています。
かなり大きな低下と言えます。
レイトレの有無での使用量の差は、どちらのバージョンも約7%で差はほぼありませんでした。

メモリ使用量は、レイトレありで2.8%の上昇ですが、レイトレなしだと変化はほぼありません。
その影響もありレイトレ有無の差が開きましたが、それでもだいたい3.5GBほどに収まっています。
そのため、それほど結果に差はないと言えると思います。
今回は9060や9070への対応ということもあってか、レイトレに対してかなり重点的なアプローチがなされた印象があります。
特にVRAM使用量の低下がレイトレのソフトほど顕著に出た感じです。
では実ゲームの結果、及び全体の結果についてです。
なお、平均値についてですが、今回から出したゲームは除外して、別途まとめてあります。

FPS値は全体に6~9%ほど上昇しています。
一方で今回はレイトレをガッチリ使うタイトルがなかったこともあり、レイトレ有無の差はほとんどありませんでした。

VRAM使用量はベンチマークと異なり5~6.5%の上昇となっています。
ただレイトレ有無で差が今まで2%だったものが1%まで低下しており、差がだいぶ詰まったこともわかります。

メモリ使用量はモンハンワイルズがかなり引っ張りましたが、全体的には軽量になっています。

今回追加したゲームも、すべて総合した上での実ゲームでのFPS値はこうなりました。
参照したものが多いことから数値としては減少しました。
レイトレ有無での差は約10%前後の差となりました。

VRAM使用量は、平均すると最大でも13.2GBとなりました。
ラスタの状態だと2.4%低下して約12.9GBとなります。
だいたいのゲームは最高設定でもVRAM16GBのグラボ内に収まることがわかると思います。

メモリ使用量はレイトレ有無でもほぼ差がなく、誤差範囲内です。

追加したものを除去した全平均結果です。
FPS値はレイトレありだと4.5~5%、レイトレありだと2~3%上昇しています。
レイトレ有無でのFPS差も3%狭まっており、レイトレが如何に強化されたかを物語っています。

VRAM使用量は、全体に低下が見られました。
約1.5から3%ほどの低下となっております。

メモリ使用量は、レイトレありの時のモンハンワイルズがだいぶ影響しています。
結果としてはそれを抜きにすればほぼ差はありませんでした。

今回の参考記録分も加味した結果です。
FPS値は、レイトレ起動時も150FPSに迫り、レイトレなしだと180FPSほどに出力されているため、7900XTXが強力なグラボであることがよくわかります。
一方でレイトレ計測ソフトも増えたことで差についてはかなりあり、平均で21.7%、1%LOWで約28%の差となりました。

VRAM使用量は、総合的に13GB未満に収まりました。
レイトレ有無での差は約5%ほどの差異に収まっています。

メモリ使用量は、レイトレ有無で0.1GB、パーセンテージで2.2%ほどの差が出ました。
ベンチマークソフトの影響がかなり大きく出たなという感じです。
このように、今回はガッツリレイトレに力が入れられてます。
またベンチマークと実ゲームでだいぶVRAM使用量に差が出た結果にもなりました。
レイトレをしっかりとやるゲームの場合はかなり恩恵に預かれるバージョンですが、そうでない場合は大してアップしていないなというのが正直な感想です。
実ゲームでVRAM使用量が上がってるのもちょっとマイナス点です。
今後、今回追加したゲームが、次のアップデートでどうなるのか、少し待ってみましょう。
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